子育てメッセージ

  音楽とのふれあい【2022.11月】

    0歳児リーダー  佐久間 歩 

  すっかり秋の風が感じられるようになってきました。3~5歳児の運動会の練習が園庭で行われ、ダンスの音楽が聞こえると「あっ!」という表情をしながら見に行く子どもたち。音楽に合わせて腕を振ったり、体を揺らしたり、手拍子をしたりして楽しさを表現していました。また、クラスで音楽を流すとみんなが集まってきて、それぞれに体を揺らしてとてもかわいい姿を見せてくれています。ふれあい遊びも大好きで、保育者と触れ合いながら楽しんでいます。一対一で笑顔で向かい合って抱っこをすると、とても嬉しそうにしています。触れ合って遊ぶことは、子どもにとって喜びであったり、安心感を感じたりして心豊かに成長につながります。 
 一緒に遊んでいる時、保育者が「いないいないばあ」をしてマスクを外すと、一人の子どもがじーっと顔を見て泣き出しました。再度マスクを付けると泣き止んだので、人見知りをして泣いているのだと思いました。入園してからマスクをした保育者の顔しか分からず、初めて見た顔にビックリしてしまったようです。再び、マスクをつけて子どもと関わると子どもは安心したようで、保育者と触れ合い遊びを楽しんでいました。新型コロナウイルスが終息し、笑顔で触れ合える日々がくることを願っています。 

  季節の変化【2022.10月】

    主幹保育教諭  吉田 美和子 

 少しずつ過ごしやすい季節になってきました。園庭での子ども達の遊びも、季節に合わせて変化しています。花がメインだった自然物を使った遊びから、木の実や落ち葉が加わった遊びへと変わってきました。「みて!あったよ!!」と、拾ったどんぐりを大切そうに見せてくれます。まだみどり色のどんぐりですが、自分で見つけた宝物に子ども達は嬉しそうです。もっとたくさんどんぐりが落ちてくるのを楽しみにしている姿が見られます。 
 近年は極端な天候が多くなり『ゲリラ豪雨・ゲリラ雷雨』と呼ばれる突然の大雨に、昼寝から目覚め子ども達が驚いていた日がありました。夏の暑さも命の危険に関わる温度と表現される程になり、室内で過ごす日も多くありました。 
 外遊びが大好きな子ども達。靴下を履き、帽子を被ると1歳児の子ども達は「いってきまーす!」と手を振って園庭へ出かけていきます。0歳児の子ども達はバギーで散策をしたり、靴を履いて園庭を歩き、気になるものを見つけると懸命に指先でつまんで嬉しそうに見せてくれます。自分で見つけたものを見せてくれるときの表情は輝いています。2歳児の子ども達は、窓からそとを眺め「あめふりそう」「おそといけるかな」と会話をしています。空の色を見て『雨が降りそう』と感じる姿に驚きました。 
 体を思いきり動かして遊ぶのによい季節です。オリーブの木の園庭にはたくさんの樹木や草花があり、園庭の中で季節を感じることができます。暑い日は木陰で遊び、時々感じる風が心地よく感じます。これから先、気温や天候の変化によって、思うように外遊びができなくなるのかもしれない不安があります。子ども達が少しでも多くの自然に触れ、自分で感じたことを大切にしてくれることを願います。 

  自然の中で成長していく私たち【2022.9月】

   オリーブの木 副園長 有馬仁美

  自然豊かなオリーブの木の園庭で、子どもたちが身体をのびのび動かしたり、生き物や植物に夢中になっている姿を見て、私自身生きる力が湧いてくるのを感じます。この子どもたちが生きていく世界がいつまでも平和であってほしいと願っています。そのために私たち大人は、子どもたちにとって大切なことは何かを考え、また日々の生活の中で子どもたちから学ばなければならないと思っています。
 園では春に「えいこうのうじょう」やクラス前の花壇に野菜などの苗を植えます。「今年もたくさん実がなりますように!」と、子どもたちはジョウロやペットボトルを使って水やりをしたり、雑草を抜いたりして苗の生長を楽しみに待ちます。太陽の光を浴びて野菜たちはぐんぐん生長し、花が咲いて実がつき、大きくなったり色づいたりしながらいよいよ収穫の時がきます。
 自分たちが世話をした野菜たちが給食のメニューに加わると、どの子も目を輝かせて「おいしいね~」と言いながらみんなで味わいます。普段は野菜になかなか手をつけない子が、すんなりと口に入れたり、食べてみたい気持ちになったりしているとのこと。子どもたちは、自分たちが食べるものを育てる活動を通して貴重な体験をし、それが生きる意欲となって日々成長していきます。そのためには自然豊かな環境は不可欠なものであり、それを日々の保育に活かしていくのは保育者の大切な役割だと思います。
 今年もバケツ稲の穂が伸びて小さな白い花は咲き始めました。秋には稲刈りをして、自分たちの手でお米になるまでの作業をしていきます。その過程で子どもたちは、おいしいごはんができるまでには一つひとつの大切な作業があることを学び、自分たちは自然の中で大きくなっていくことを感じることでしょう。食べるものを育て、私たちを成長させてくれる自然に感謝します。

 子どもたちとの会話【2022.8月】

   3歳児リーダー 石井千佳子

 日々、子どもたちと会話をする中で「いい匂いがする。」「かわいい髪の毛になっている!」「この葉っぱ、ざらざらしているね。」「しゅわしゅわジュース(炭酸飲料)を飲んだの。」「雷のゴロゴロ、聞こえてきた。怖いね。」と五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚)で感じたことが話題になります。子どもたちは、五感の刺激を受けていることがよく分かります。言葉で表現ができない時は表情や動作など自分ができる表現方法で、語彙が豊富になれば、同じことでもその子それぞれの様々な言葉で伝えてくれます。
 先日、ホールで遊んでいると給食室から調理中の香りがしてきました。「先生、すごーく美味しそうなにおいがしてきた。」「おなかがペコペコになる!」と遊びながらも、子どもたちは感じたことを投げかけてきました。その言葉に「給食が楽しみだね。」と応え、給食の時も「みそ汁のにおいだったんだね。」「お味噌って、いい匂い。」と会話が続きました。私たちは、五感に刺激を受けることで感情を生み出し、その思いを他者に伝えたいという思いから言葉を覚え、語彙も増えていくことを改めて考えさせられました。
 今、感じたことを将来、この子どもたちが「このにおい・・・」「聞いたことがある歌」「給食で食べた時がある」と、ふとした時に思い出すことがあることでしょう。その時、これらの思い出がどこか懐かしく温かいものになるように、今感じている子どもたちの心に寄り添い続けていきたいと思います。
 新型コロナウィルスの感染が続く中、いろいろな経験があたりまえにできる何気ない日々に戻れるように祈ります。子どもたちが思い出という心の宝物をひとつでも多く持ちながら、大きく羽ばたいていってほしいと願います。

特別な日【2022.7月】

  3~5歳児預かり保育リーダー  瀧田友季子

 毎月、オリーブの木では3~4歳児は各クラスで、5歳児は保護者の方も一緒に参加して頂き、神さまから頂いた「いのち」の誕生を喜び祝う時をとても大切にしています。私たち大人は、年々誕生日を迎える度にまた一つ歳を重ねてしまう…と少しネガティブな気持ちを抱いてしまうところもありますが…子どもにも大人にも、この世に生まれた証の「誕生日」があります。
 子どもたちにとっての「誕生日」、それは特別な日です。各クラスには誕生表があり、自分の誕生月に、顔写真が掲示されていて、子どもたちは、自分の誕生日が分かります。誕生ブックは、保育者がお子さんの手形スタンプをとったり誕生日の話をしたりして、もうすぐ誕生日を迎えることを楽しみに待ちながらお子さんと一緒に作ります。そして、誕生日当日は(長期休みや土日の場合はその前後に)保育者から、胸に誕生ワッペンを付けてもらいます。その喜びは私たちの想像以上に大きなものです。周囲の友だちからは「おたんじょうびおめでとう!」と祝福のメッセージが届き、誕生児の友だちを囲みながらみんなが笑顔になります。大好きな友だちや先生から「おめでとう」と声を掛けてもらったり、友だちの誕生日を自分のことのように喜ぶ子どもたちの様子から、みんなの嬉しい気持ちが伝わってきます。
 私は、子どもたちが自分の誕生日を心待ちにしながら過ごしている間の気持ちや、誕生日当日の嬉しい気持ちを知る度に幸せな気持ちになります。園で一緒に過ごす人と、嬉しい気持ちを共有しながら誕生日の日を迎えること、その日をとても喜んでみんなで過ごしている様子からは、たくさんの愛を感じます。
 一緒に過ごす大切な人に出会わせてくれた誕生日は本当に特別な日です。誕生日は、自分自身のこと、友だち、家族、大切な人のことを改めて想う日でもあり、「生まれてきてくれてありがとう」に繋がっているような気がします。
 いつも一緒に過ごす人が側にいることを当たり前に思う日々の中で、大切な人と過ごせることに、感謝「ありがとう」の気持ちを持って欲しいと思います。誕生日を迎え一つ大きくなった喜びから始まる一年間が、子どもたちの様々な自信や勇気となり、心がもっともっと温まって、一人ひとりが大好きな人と過ごせることに幸せを感じながら、新しいスタートができるようにと願っています。
 毎日が特別な日。誕生日はもっと特別な日。これから、大人になっていく子どもたちの心の中に、この世に生まれてきたことに「おめでとう」と「ありがとう」の気持ちが、ずっとありますように・・・。

絵本を通して【2022.6月】

 主幹保育教諭  白石実弥

 新年度が始まって1ヶ月が過ぎました。子どもたちは少しずつ新しい環境の中で自分の安心できる場所で、好きな遊びを楽しむ姿がみられるようになってきました。
  好きな遊びの中では絵本を見たり、読み聞かせをしてもらうことも子どもたちの楽しみな時間のひとつです。好きな絵本を保育者の膝の上で読んでもらったり、クラスのみんなと読み聞かせを楽しんだりと、それぞれが目をキラキラさせていることから豊かな時間であることを感じます。
 子どもたちの好きな絵本のなかに「だるまさんが」シリーズ(かがくい ひろし/作)があります。だるまさんのかわらしいまあるいボディと、なんともリズミカルな「だるまさんがころんだ」のことばの続きに「どてっ」「ぷしゅー」「ぷっ」「びろーん」「にこっ」といっただるまさんの様々な姿が見られます。そのときの表情一つひとつがなんともいえない愛らしさがあります。リズミカルな「だるまさんがころんだ」のことばは、思わずクラスのみんなで体が横に揺れたり、だるまさんの愛らしい姿の場面でも一緒にだるまさんのポーズになったりと、みんなで楽しさを共有できるのは絵本の素晴らしさです。もちろん、ひとりでじっくりとだるまさんシリーズを満喫するのもよいですね。
 近年ネット社会が進んで、スマートフォンやパソコン、タブレットなどどの家庭にもあることが珍しくなくなりました。子どもがひとりで操作をし、画面をみることも当たり前になってきているように感じます。しかし、だるまさんの読み聞かせのように、次のページを開けば笑う場面だなと準備をしていたり、絵本の言葉を一緒に口にしたりと「知っているからこそ楽しい」ということはメディアの中では体験できません。また絵本は、何度も繰り返し読むことができ、生の声でそのときの環境や時間が合うことで、さらに豊かな時間となり心も育むことができるのではないかと思います。
 6月からは絵本貸し出しも始まります。親子で楽しめる本はもちろん、紹介した「だるまさんシリーズ」もありますので、ご家庭でもぜひ親子であたたかな時間を過ごしていただけたらと思います。コロナ禍が続き、気持ちも沈みがちになりますが、子どもたちの満足した表情や笑顔を大切に過ごしていきたいと思います。

安心感の中で【2022.5月】

オリーブの木副園長  有馬仁美

 つぼみが一気に開いて華やかな満開の風景は2~3日、桜の季節はあっという間に過ぎました。気づけば木々は芽吹き、色とりどりに花が咲きだしています。新型コロナウイルス感染症の対応に追われる慌ただしい中でも、いつものように季節は移り変わっていき、私たちを和ませ、力づけてくれることを改めて感じています。
 さて、今月の聖句「子供たちをわたしのところに来させなさい。」は、子どもたちと園生活をともにしている私たち保育者、またご家庭でお子さんとともに過ごしている保護者の皆さんにとって、心に留めておきたいイエスさまの言葉です。イエスさまは「子どもを抱き上げ、手を置いて祝福」されました。子どもを一人の人格として受けとめ寄り添うイエスさまの思いを子どもたちは喜んで受け入れて、イエスさまの胸に飛び込んでいく光景が目に浮かびます。子どもたちはイエスさまがしてくださったこの言葉と行動にどれほど安心したことでしょう。世の中の常識で考えるならば、大人が子どもに先立って「ああしなさい、こうしなさい」「あれができなければ、これができなければ」と手本になりがちです。様々な事柄を「よく考えて・・・」とか「そのうちに・・・」とか、素直に受け入れることが難しい大人に向かって、イエスさまは「喜んで受け入れる子どもこそが大人の手本だ」と言われるのです。今を精一杯生きる子どもの存在は、親が親として成長するための大事なお手本なのですね。
 ドキドキわくわくしながらスタートした2022年度の園生活。すべては「安心」からの始まりです。子どもは大人が与えるものすべてを受け入れ育っていくことを思うと、新しい環境や出会いの中で、保護者も保育者もありのままの状況を受け入れ、子どもに安心感が生まれる言葉かけ、やりとりを積み重ねていきたいものです。子どもたちにとって、生活の場や人との関わりが心地よく、楽しいものとなりますように。

命のことば【2022.4月】

オリーブの木園長  太田春夫

  新しい年度、2022年度を迎えようとしています。新しいお友だちを迎え、新しい出会いが待っています。一人ひとりの子どもたちに、神さまのお恵みと祝福が豊かに注がれ、お守りがいつもありますように、心からお祈りしています。
 さて最近、改めて絵本に関する本を何冊か読み直しています。不安な時代に在って、子どもたちの未来に直結する豊かな言葉と絵画というArtの世界に癒やされているとも言えます。そのなかで、福音館書店の基礎を築き、会長・相談役を長年務められた松居直先生の一冊をじっくりと読み直しました。
それは、『松居直のすすめる50の絵本~大人のための絵本入門』(2008年、教文館)です。福音館書店の自社が出したものだけでなく、名作絵本として知られる50の作品が、読みやすい解説と幅広い観点や、簡潔な作家論も含めて紹介されています。
巻末には「日本小児科医会」での講演も収録されています。そこでは「ことばと命」について、深い考察が述べられており、豊かな示唆を与えられます。
「私たちは母から命をもらいました。そのとき同時に、からだをもらいました。からだは命の器です。そして命を支える力である、ことばをもらいました。この命とからだとことばとは、切っても切れぬ関係のものです。そしてつぎにもらったのが、その人の命の在り所を示す名前ということばです・・」
母の胎内にあってその声に包まれ、産まれてからもその胸に抱かれながら、絶対的な拠り所を感じ取り、大丈夫という安心を信じて生きている・・。先生は、更に、「『初めに言があった』※1のです。ことばを信じたのです。また『言の内に命があった』※2のです。この命そのものであることばを、私たちは子どもにどう伝えればよいのかが、今こそ問われています。」(同書・121~122頁)と語りかけています。
大きな声での暴力的なことばではなく、ましてや暴力そのものでは決してなく、丁寧に相手に届くことばを語り合い、語り続けること、ことばを尽くすこと・・・。今、本当に大切な課題であり、そこに希望を見いだしていきたいと心から祈り、願っています。
※1、2・・ヨハネによる福音書1章1節、4節の聖書の言